こんにちは!すずらん歯科矯正歯科です
「最近、食べ物が飲み込みにくい」「むせることが増えた」「滑舌が悪くなった気がする」「口の中が乾きやすい」――もし、このようなお口周りの不調を感じている方がいらっしゃいましたら、それはお口の機能が衰え始めているサインかもしれません。
これらの症状は、「口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)」の可能性があります。お口の機能の低下から、全身の健康にも大きく影響することが分かっています。
今回は、口腔機能低下症の具体的な症状や原因を詳しくご紹介したいと思います。
口腔機能低下症とは、食べ物を食べる、会話をする、唾液を出すといったお口の基本的な機能が、加齢や病気、生活習慣などによって低下してしまう状態を指します。以前は単なる「老化現象」と捉えられがちでしたが、近年ではれっきとした「病気」として診断基準が定められました。
この病気が問題なのは、お口の中だけの問題に留まらない点です。口腔機能の低下は、食欲不振、低栄養、体力低下、など全身の健康状態の悪化や生活の質の低下に直結する可能性があります。
以下のような症状があったら「口腔機能低下症」の可能性があります。ご自身やご家族に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
→【口腔衛生状態不良】:お口の中の清潔度
→【口腔乾燥】:お口の中の潤い、唾液の分泌量の低下
→【嚥下機能低下】:食べ物を飲み込む機能の低下
→【咬合力低下】:噛む力の低下
→【舌口唇運動機能低下】:舌や唇の運動機能の低下
→【低舌圧】:舌の運動機能の低下
→【咀嚼機能低下】:食べ物を噛み砕く機能の低下
これらの症状は、「年齢のせいかな」と見過ごされがちですが複数の症状が出ている場合は注意が必要です。
口腔機能低下症の主な原因は、以下の通りです。
・加齢::筋肉量の減少や神経機能の低下は、お口の機能にも影響します。
・全身疾患: 脳血管疾患、パーキンソン病、糖尿病など、全身の病気がお口の機能に影響を与えることがあります。
・服用中の薬::降圧剤、抗うつ剤など、一部の薬には唾液の分泌を抑制する副作用があります。
・生活習慣:偏った食事、運動不足、喫煙、過度の飲酒なども口腔機能の低下を招く可能性があります。
・歯科的な問題:適切な治療がされていない虫歯や歯周病、合わない入れ歯、歯の欠損(歯が抜けたままになっている状態)などが、機能低下を加速させます。
これらの要因が複雑に絡み合い、お口の機能が徐々に衰えていくことで、口腔機能低下症へと進行します。
口腔機能低下症は、早期に発見し対処していくことで症状進行の予防・改善に期待できます。
・適切な歯科治療: 虫歯や歯周病の治療、合わない入れ歯の調整・新製、欠損歯の補綴(ほてつ:入れ歯、ブリッジ、インプラントなど)を行い、しっかり噛める環境を整えます。
・プロフェッショナルケア: 歯科衛生士による専門的なクリーニングの実施、患者様それぞれの症状にあった口腔ケアの指導
・唾液の分泌を促すために、唾液腺マッサージ実施
・口腔乾燥がある場合には、保湿剤や洗口液の活用、適切な水分補給の指導
衰えたお口の筋肉を鍛えるための様々なトレーニングを実施
・舌や唇の筋力トレーニングの実施
・飲み込む力を鍛えるトレーニングの実施
その他にも、バランスの良い食事、適度に運動するなどの日頃から予防に取り組むことが重要です。
当院では、患者さんの状態に合わせた無理のない範囲でのトレーニング方法を丁寧に指導いたします。
次回のコラムでは、当院で実施している「口腔機能低下症」の検査について詳しくご紹介いたします。
インスタグラムでも口腔機能低下症についてご紹介しております。
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